第27話: 終電黙殺すり足事務員トモコさん Part.5 (終)

こんにちは、シシ坊です。

39歳事務員トモコさんと居酒屋へ呑みに来て、気がつけば23時を過ぎていました。

しかし、トモコさんに帰ろうとする素振りがまったくありません……?

前回の記事はこちら↓↓

第26話: 終電黙殺すり足事務員トモコさん Part.4

■かわいく見えてしまう

なぜシシ坊よりも自宅が遠いのに、トモコさんは帰ると言い出さないのでしょうか?

シシ坊は終電が24時でまだ余裕がありましたが、トモコさんはそれより数十分は早いはずです。

「男性と別れたばかりで、暴走してます」

というあぶない発言を聞かされたこともあり、色々と想像がふくらんでしまいます。

さらに良くないことに、お酒を呑んでいたことがシシ坊の判断を狂わせようとしていました。

多くの人が経験している現象かと思いますが、アルコールが入ると、さほど興味がなかったはずの異性が、なぜか魅力的に見えてきてしまいます。

すなわち、シシ坊の目にはトモコさんが少しかわいく映ってしまっていたのです。

そして彼女のふくよかな体型が好みではなかったはずなのに、気がつけばなんとも蠱惑的なわがままボディへと変身を遂げており、あやしい魅力を放ちはじめているではありませんか。

(まずい、こんなはずでは……!)

シシ坊、悩殺の危機です。

■終電黙殺

とはいえ、お酒のせいで視覚に上方修正がかかっていることは、頭では理解しています。

それにカップリング初日からの半日デートでさすがに疲れを感じてもいたので、

これ以上予想外の展開を受け入れる余裕もありませんでした。

早いところ帰ってシャワーを浴びて寝たいという気持ちがまさったのです。

「そろそろ行きますか」

思い切ってそう言いました。

「あ、はい……」

トモコさんはぽつりとそう言うと、席を立つ準備をはじめました。

『あっ、もうこんな時間!?』といった”気づいてなかった風”のセリフではなく、

『ですね、行きましょう』といった”強く同意する”感じのセリフでもありませんでした。

(この人、確信犯だ……!)

トモコさんのその態度を見て、シシ坊はほぼ断定しました。

女性がここまで帰りぎわに無頓着なのはやはり不自然です。

あきらかな意図のもとに仕掛けられたワナである可能性が濃厚です。

しかし、今日知ったばかりの素性の知れない男性であるシシ坊と一緒に終電を逃がして、

彼女は一体どうするつもりだったのでしょう?

男性側からしても、得体がしれない女性の予想外の行動にはさすがに不安を覚えます。

「暴走してま〜す」という言葉のウラを、このときシシ坊はかいま見た気がしたのです。

■仮交際の並行を決意

かくして居酒屋を出た私たちは、いそいで池袋駅に向かいました。

というかシシ坊は別にいそぐ必要などないのですが、トモコさんが終電に間に合ってもらわなければ困るのです。

なぜ他人の終電のためにあせらなければならないのでしょう!?

駅につき、構内でお別れするまで『終電、間に合いそうですか?』とはたずねませんでした。

『間に合わない』と言われても、どうしようもないからです。

トモコさんと別れ、ようやくひとりになったときには大仕事を終えたような気持ちでした。

ですが帰りの電車に乗ってひと息ついたときには(いや、なかなか面白い体験だったな)と振り返る余裕がありました。

トモコさんの “暴走” の一端をのぞいてしまったものの、それが原因で仮交際を続けられない、とまでは思いませんでした。

シシ坊も浮気されてうつ病にかかり、深刻なダメージを負っていたので、トモコさんの気持ちが少しはわかります。

傷つけば、刹那的な気持ちになることもあるでしょう。

けっして毎回、このような展開に持ち込もうとする女性には思えなかったので、ひとまず仮交際をつづけながら様子を見ようと思いました。

ただし、トモコさんひとりに絞るのはまだリスクが高く、安心できないので、

複数の女性とカップリングし、仮交際を並行しながらの様子見です。

婚活をはじめて気づいたのが、この仮交際を同時進行させることの重要性です。

仮交際を同時並行すると、すなわち彼女や彼氏が二人、三人もいるような状態になります。

当然、デート代がかさんでお金が飛んでいきますし、休日や仕事帰りの時間はほとんど婚活に費やされてしまい、のんびり休むことも、趣味に時間をあてることもできなくなります。

これは正直、かなりつらい状態です。

しかし、その代わりに時間のロスをおさえることができます。

仮交際で二回か三回デートを重ねると、少なくとも二、三週間、場合によっては一、二ヶ月という時間がかかります。

それだけの時間をかけておきながら、もし本交際に至れずに破局したとしたら、かなりの時間をロスすることになります。

失った時間のぶん、着実に老化はすすみます。あしたは今日よりも不利な条件で勝負しなければなりません。

それは今月のお小遣いを失うことや、休日がつぶれてしまうことなどとは比較にならないほど、痛恨の打撃なのです。

■スーパーこじらせ婚活女子

たとえ破局してもまだ相手はいる、という盤石の仮交際基盤を作るため、

シシ坊はこのデートの翌日、また婚活パーティへ行くことになります。

そしてこの後カップリングすることになる女性が、ある意味運命の出会いとでもいうべき、

シシ坊の婚活史上もっとも翻弄された、スーパーこじらせ婚活女子だったのです。

トモコさん編はこれで終わりますが、彼女との交際は今後も続きます。

次回からは、トモコさんを含めた複数の女性との仮交際を、同時並行編として書いていきます。

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